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2015年8月19日

DARK SOULS III -システムと世界観-

  前回に引き続きGamescomの情報を。動画はいくつかあるがIGNのプレイ動画を軸に他の動画の補足も織り交ぜながら見ていこう。





◇羨望の試遊台
◇剣戟アクション
◇プレイ映像
◇火の用法
◇闇とは
◇火と闇と王



◇羨望の試遊台


GCの試遊ブース。世界で一番最初の一般試遊だ。ドイツが羨ましい。見る限り試遊台は24台あるがそれでも数時間待ちだったそうだ。

試遊台にはタイトルが映され、ボタンを押すとキャラセレクト画面に移行、用意された2人のキャラクターから選ぶことになる。

  画面はドイツ語だが英語版ではそれぞれWandering Knight(放浪の騎士)とNorthern Warrior(北の戦士)となるそうだ。騎士は全身鎧に直剣とカイトシールドというオーソドックスなスタイル、戦士は軽装鎧に斧とラウンドシールドという構成だ。空欄になっている両サイドは今後公開されるのだろう。去年のBloodborneではGC出展の際ノコギリ鉈と獣狩りの斧の2キャラだったが、TGSではさらに石槌と歪んだ双刀(慈悲の刃)が加わった。3もそれに倣うものと見て良さそうだ。どのような武器が出てくるか楽しみだ。

  キャラを選択すると操作説明画面へ。ゲームスタートまで約10秒とBloodborneの試遊よりロードはかなり早く感じた。

  舞台はルドレスの城壁。数々の建物が立ち並ぶ古戦場のようなところで遠くには山々が連なっている。時間帯はBloodborneの夕景のヤーナム市街よりやや陽が高いくらいだろうか、空は黄色く染まっている。これから陽が沈むであろうその様相は3のストーリーを象徴しているのだろう。

篝火の前に立つ主人公。

  HUDは2とほぼ同じだ。お馴染みの十字の武器アイテムスロット、体力とスタミナバー、誓約アイコン、獲得ソウルが確認できる。武器アイコンの下には2と同じ耐久度もある。これは嬉しい継承ポイントだ。見たところ人間性は表示されていない。人間性は重要な要素なので何らかの形で登場すると思うが、Bloodborneの啓蒙のように後からHUDに追加されることもあるかもしれない。
  左上のアイコンが2と同じなら今作にも太陽誓約があるということだろう。宮崎氏もGCで太陽賛美のジェスチャーをしていたし、期待して良さそうだ。そしてその誓約アイコンの下に見慣れないカウンターがある。3からの新要素だ。





◇剣戟アクション

  今作にはこれまでにない新たなアクション要素があるという。それが剣戟アクションと呼ばれるシステムだ。直剣や特大剣など武器カテゴリごとに固有のアクションを追加し各々の武器本来の個性を活かすとのこと。この技は回数制となっていて誓約アイコンの下にカウントされる。試遊では20回までとなっていた。

  まずは直剣から。直剣には「構え」のアクションが備わり、L2を押すことで構え状態に移行する。通常時のR1・R2は攻撃・強攻撃だがそれとは別に構え状態特有の攻撃を二種繰り出せるようになる。うち一つは切り上げ攻撃でガードブレイクの効果を持つという。宮崎氏が直剣の解説で万能感という言葉を使っていたように、あらゆる局面でも一定水準の強さを持つ頼れる武器が直剣の特徴。その特性を伸ばした今作の直剣はこれまでよりさらに手堅い強さを発揮しそうだ。

直剣の構え。刀身を顔に近づけ切先を敵に向ける格好いい構えだ。ここから二種の攻撃に派生する。


  特大剣には「踏み込み」が加えられた。肉を斬らせて骨を断つ戦術が出来るもので、ガンガン攻めていける特大剣を目指したとのことだ。踏み込みから攻撃まで溜めるような硬直があるものの、スーパーアーマーが備わっているため敵の攻撃を食らいながら大きな一撃を見舞うことができる。

体が沈み込むような溜めモーション。攻撃を受けても怯まず勢いよく剣を振り上げる。

  直剣とは異なり溜めモーションと攻撃の二段階でそれぞれスタミナを消費する。それもかなりの量で動画では8割近くのスタミナを消費していた。
  見ていて気になったのは溜めモーション時に攻撃を受け剣戟が不発になっていたこと。だがよく見ると攻撃を受ける直前にプレイヤーが自ら溜めモーションをキャンセルしていたので、スーパーアーマーの効果時間がシビアというわけではなさそうだ。しかし剣を振らずとも溜めに入った時点で技の使用回数を消費していた。
  詳しいことは不明だが恐らくL2を押して溜めてる間にR1かR2の選択を要求するシステムなのだろう。押さなければ溜めは解かれ不発になるというものだ。また溜めの段階でスタミナが尽きればその場合も不発になるはず。不発でも回数が消費されるのはそれが高い攻撃力を持つ特大剣のリスクなのかもしれない。


  不死隊のシミターと名付けられた曲剣は「回転」が使える。L2を押すことで直剣と同様にスタイルが変わる。単に構えが変わるのではなく、対になるもう一振りのシミターを取り出して両手に装備するのだ。その状態で攻撃すれば回転攻撃が繰り出せる。複数の雑魚に有効だそうで、不用意に囲まれても曲剣に持ち帰れば突破口を開くことができそうだ。またトレーラーでは二回転、IGNのプレイ動画では一回転だったのでこれもR1とR2で使い分けるのだろう。

二刀で複数回切りつけている。画像のように全方位に攻撃できる。


  弓のショートボウはBloodborneのようにローリング撃ちができるようになった。トレーラーを見る限り隙がかなり少ないのでPvPではちょっとエグいことになるかもしれない。

ローリング撃ちはロングボウでは出来ないとのこと。ロングボウにはどのような個性が備わるのか楽しみだ。


  斧は従来のフォースや竜体の咆哮に似た技が使える。敵モーションのキャンセルと硬直に加え、自らの攻撃力を上昇させる効果もあるそうだ。

この画像では赤く光っているだけだがトレーラーでは雄叫びの直後右手に炎が確認できる。初めて見たときは新しい呪術と思ったがその炎は攻撃力上昇のエフェクトだろう。


  また剣戟アクションには盾が必要になる。下の画像を見てほしい。

ロード中の操作説明画面。多くは従来作を踏襲しているがLトリガーに「Arts/Parry」とある。

  説明を見るに剣戟アクションは左手にカイトシールドやラウンドシールドなどの中盾を装備している必要があるようだ。盾さえ装備していれば武器を両手持ちの状態でも使えそうだ。スモールシールドの場合は剣戟の代わりにパリィが使えるようになる。つまり盾にもそれぞれの用法があり、それはサイズによって決まるようだ。中盾は剣戟、小盾はパリィ、大盾にもシールドバッシュなど特殊なアクションが用意されているだろう。

左がカイトシールドで右がスモールシールド。盾アイコンの右下にそれぞれ剣戟とパリィのマークが付いている。

  気がかりなのはスモールシールドに持ち替えたとき誓約アイコンの下の剣戟カウンターがアクティブでなくなったこと。パリィは無制限に出来るということなのだろう。

  今作は戦術の幅が大きく広がりそうだ。構えによって攻撃の選択肢が増えるのはBloodborneの武器変形に似ている。そのシステムに特殊効果を設けてブラッシュアップしたものなのかもしれない。操作説明を見るとさらにチャージ攻撃や2の二刀流まであることが分かる。メディア発表会で宮崎氏が挙げたポイントの一つに「コンセプトの継承と深化」があった。達成感のための難度や独自のオンライン含めこれらの戦術もまさしくそうなのだろう。
  恐らく剣戟アクションを使わないと攻略が厳しい局面も出てくるはずだ。武器の個性を伸ばすというコンセプト通り様々な戦い方が出来そうだ。そしてそれはロールプレイにも繋がる。個性はキャラクターにより愛着をもたらしてくれるだろう。

  しかし恐ろしいのはこの剣戟アクションを敵も使ってくるということだ。

直剣を構える敵騎士。ガードブレイクが来るかもしれない。ガードか回避か、プレイヤーは二択を迫られる。

  今作はデモンズソウルの恐ろしい騎士が帰ってくるとのこと。確かにプレイ動画を見ても攻撃の積極性、攻撃の度に距離を詰めてくる高い突進力、連続攻撃、ガード、シールドバッシュなどそこらの亡者とは比較にならない動きをしている。構えの格好良さに見とれていたらあっという間に篝火送りにされそうだ。

  そしてソウルシリーズに欠かせない魔法にも剣戟アクションと同様のシステムを用意しているとのこと。しかし魔法は元より回数制。従来と変化をつけるのならどのような形になるのだろうか。詠唱を途中で止めて任意のタイミングで魔法を発動できたら面白そうだ。また途中まで詠唱したところで同系統の別の魔法の発動が可能なら、相手に二択三択を迫ることができてなかなか強力かもしれない





◇プレイ映像

  長くなってしまったがプレイ映像を見ていこう。

  映像の主人公は動きが非常に軽快で、ゲームスピードが上がっていることが一目で分かる。移動速度が速く、ローリングは鎧を装備しているにも拘わらず軽装時のものと同等だ。もしかしたらそれ以上に速く移動距離も長いかもしれない。この軽さはデモンズに近いだろうか。歩く速度だけならデモンズも上回っているように見える。
  また直剣の振り終わりの硬直と慣性がデモンズに良く似ている。それでいて強すぎたメリハリが抑えられて自然な動きになっているように思う。今作はより直感的な操作感を目指して調整されたそうだ。

  城壁を進むと亡者の一団と遭遇する。多くは何かに祈っており、近くで戦闘が始まると怯えるかのように頭を抱えてうずくまる。1の太陽の祭壇にいた亡者のように全く無害だ。IGN動画にはないが横道には犬もいる。人にはない素早い動きと小さな予備動作で攻撃が読みづらい。Bloodborne含め皆勤賞の犬は今作も厄介な存在になりそうだ。

  先へ進み薄暗い屋内の梯子を降りるとぼんやりと光る小さな墓がある。近づいて火を灯すとメッセージを読むことができる。今作はこのような墓が各所にあり世界観のヒントが得られるようだ。ゲームプレイに影響があるのかはまだ判らない。

「名もなき臣下の墓。彼の剣は薪の王のために振るわれた」といったところだろうか。

  近くの死体からグレートソードを拾う。グレートソードは過去のシリーズで全てデザインが変わっており、今回もその例に漏れずに改められたようだ。これまでで最も細身で非常に格好いい特大剣だ。

特大好きを魅了するこのフォルム、この長さ。今すぐにでも振り回してみたい。

  外へ出ると巨大なドラゴンが飛来してきた。建物の屋上から強力な炎のブレスを吐いてくる。宮崎氏は最初の城にドラゴンを出してプレイヤーを焼くのが好きらしく今作もそれは健在だ。

デモンズやダークソウルにもあったお馴染みのシチュエーションだ。2はそれがなく寂しかったがDLCのサルヴァでやってくれた。

  このドラゴンは古竜の末裔であり、この城を護っているのだという。別の場所には同種のドラゴンの死骸がいくつかあり、城壁に舞う灰のもととなっている。またその傍にはドラゴンの死骸に祈っている、あるいは嘆いている亡者も見られる。

  通路には大勢の敵がいたがドラゴンのブレスで一掃された。炭と化した通路を自身も焼かれないよう駆け足で通り抜けると、その先の建物からいかにも手強そうな騎士が現れた。手に入れたばかりのグレートソードで挑むが亡者とは違う洗練された動きに苦戦、袋小路に追い詰められやられてしまった。リトライではその騎士をドラゴンの通路に誘導してブレスを浴びせて倒していた。たとえ勝てなくてもしっかりと救済措置は用意されている。

  暗い屋内に入り左手にいる敵を倒す。右手に光るアイテムを拾おうとプレイヤーが不用意に近づくと不安定な足場に気付かず階下に落ちてしまった。そこへ新たな敵が襲い掛かってくる。シリーズ経験者ならニヤリとしてしまうシチュエーションが今作も用意されているようだ。恐らく足場に気付いて落下を免れても入口の敵を倒してなければアイテムを拾ったときに後ろから攻撃されてやはり落下していただろう。
  暗い足場に対応するため松明を灯す。3の松明は制限時間がなく瞬間的な持ち替えも可能。これはBloodborneからの嬉しい継承ポイントだ。ただし松明を持っている間は盾や剣戟が使えないので慎重なプレイが要求される。

  この先で4体の亡者を相手にする場面があった。多勢に無勢で袋叩きにされ慌ててローリングで距離を取って回復を図る。だがスロットが投げナイフだったため回復せずにナイフを投げてしまう。しかしこのアクシデントから弓のローリング撃ちのように投げナイフもローリング投げができることが分かった。宮崎氏は弓はロードオブザリングのレゴラスに、グレートソードはベルセルクのガッツに例えていたが、このナイフ投げはジュドーのようだ。

  建物を出て屋根伝いに進むと一体の亡者が近付いてきて突然体が弾けた。内側から黒い物体が現れグネグネと大きく暴れ回り、周囲の亡者たちを薙ぎ倒してしまう。一見すると不定形のようだがよく見ると右側に手が、左側に頭があることが分かる。

その頭はヘビのような形状で赤く光る眼を持ち、頭よりも大きく開くであろう口と白く光る角がある。

  弾けてなくなったと思った体は形を留めており、何かに取り憑かれた宿主としてなおも歩いて近づいてくる。この敵には火炎壺がよく効くようだ。一発で260と亡者に比べ倍以上のダメージを叩き出す。数回投げるだけで危なげなく倒すことができた。別の動画を見ると接近戦で果敢に挑んでいたが速くて範囲の広い攻撃の前には近づくことすら難しい様子だった。この敵を相手にするなら素直にアイテムに頼ったほうがいいだろう。

  梯子を降りていくとこれまでとはやや雰囲気が変わる。辺りには夥しい数の死体と武器が転がっていてまさしく戦場跡の様相だ。広場を覗くと頑強そうな鎧を纏った巨体の騎士が闊歩している。この凄惨な空間を作った張本人だろう。

巨大な長斧と体型がデモンズの公使やBloodbonreの処刑人を想起させる。背中の凍りついた霜のような羽根がチャームポイントだ。

  長斧の柄が異様に長いため攻撃範囲が尋常ではない。さらにパワータイプと思いきや魔法まで使ってくる強敵だ。しかしプレイヤーは魔法を上手くかわし、高い威力のグレートソードで冷静に立ち回り撃破した。その場をくるくると回って嬉しそうだ。

  さらに進むと明るく開けた場所に出る。灰の代わりに枯れ葉がひらひらと舞い、寂しさと美しさを共に感じさせるエリアだ。先に見える建物の入り口近くには2体の騎士がいる。1体は直剣と中盾、もう1体は槍と大盾といういやらしい構成だ。なんとか片方を倒すものの続けざまの戦いでエスト瓶が底を尽き最後は相討ちとなってしまう。

  ここまでが動画の一部始終だがIGNはボス戦の動画も用意していた。再度のリトライでは時間とエストを温存するため、巨体の騎士とその先の2体の騎士の脇をすり抜け扉を目指す。なんとか辿り着き中に入ると奥にアイテムが落ちている。調べると高名な騎士のソウルが手に入り同時にムービーが始まった。背後の扉がひとりでに閉まり上から雫が垂れる。上を向くと水が満たされたような丸い空間内に眠るような何かがいた。水から上体がこぼれ落ち、両手を引き抜くとその勢いのまま下へ落ちてきた。

体をくねらせこちらの世界に出てくる。まるで命の誕生のようなシーンだ。

冷たい谷の踊り子。歪んだ刀身には炎が揺らめいている。

  踊り子は直立せず腰を大きく曲げている。低姿勢でゆっくりとした歩き方はまるで獣のようだ。攻撃の動作も決して速いわけではなく、ゆらりとしていてモーションも大振り。だがその緩慢さのせいで却って攻撃が読みづらい。プレイヤーもかわすつもりのローリングに攻撃を合わせられあっという間にやられてしまった。

  分かりやすい直球のボスというわけではなくなかなか手強そうだ。しかし登場ムービーでは入口の扉が閉まった。恐らく踊り子とはソロで戦うことになるだろう。


  個人的に人とそれ以外の要素が混じり合ったようなキャラクターに恐怖を感じる。人型でありながら奇異な動きを見せるのは人と獣性が両立しているようで、各々の危険な部分が見え隠れするからだ。
  インタビューによれば宮崎氏がボスデザインに求めているのは「矛盾」であるという。ただ恐ろしいだけの敵ではなく、それ以外の何かを感じさせる要素をデザインに込める。冷たい谷の踊り子については恐怖と悲しみをプレイヤーに感じさせるという。恐怖の要素は異様に長い四肢、悲しみはヴェールのような繊細な部分だろうか。あるいは人の身からこの姿になってしまったという過程か。思えばデビュートレーラーの女性は冠のデザインは違えど、その雰囲気はこの踊り子のようにも思える。冠を取る手には迷いのようなものがあった。

  自分が冷たい谷の踊り子に感じたのは悲しみよりも人と人外の境目にある恐怖が大きかったが、そうした二律背反的な要素がキャラクターや世界観に深みを与えるのだろう。まだ見ぬボスたちは恐怖以外に何を感じさせてくれるのか今からとても楽しみだ。





◇火の用法

  ダークソウルの世界には様々な火の要素がある。始まりの火、篝火、松明、呪術、種火等々。そこへ3では墓に火を灯す要素が加わる。

墓に近づくと「Offer flame」と出て蝋燭に火を点けることができる。

  気になる点は火を分け与えるモーションだ。2の燭台のように松明から火を分けるのではなく祈りを捧げるような動きをしている。物理的でなく感覚的な様はofferという言葉にも表れている。offerには「提供する」の他に「捧げる」という意味もあり、実際に1の英語版では「offer humanity」という文言が使われている。これらから推察するにこの火を灯す行為は、主人公が何らかの形で持っている火の力を墓に分け与えているということだろう。篝火に人間性を捧げる行為によく似ているのだ。

  これが何を意味するかはまだ分からない。しかしただヒントを得るためのものとは考えにくくなってくる。人間性を喰らう篝火に対し、この墓にはどのような意味があるのだろうか。

別の動画から。松明を持たずとも火を捧げることはできる。


  3の火についてはよく解っていない。敵の中には仲間の亡者に合図を送って主人公を襲わせる者がいる。

鐘をならしているのかと思いきや、手に持っているのは蝋燭の入ったランタンだ。

  音ならまだしも灯りを振って他の亡者を呼ぶのはやや腑に落ちない。ランタンの火そのものに何か力があるのだろうか。もしかしたら火が消えかかっている3の世界においては、ソウルを求めて彷徨うデモンズの敵たちのように火を求めてのことなのかもしれない。きっとソウルの名残や誘い頭蓋のような使い方なのだろう。





◇闇とは

  屋根の上のエリアで突然亡者の中から溢れ出た黒い生物。あれは何だろう。弾けたときのエフェクトは黒と紫が混ざり合って闇術のような色合いだった。二つのトレーラーでは炎にスポットを当てていたが、ここに来て闇の部分が顔を出したのか。だが闇にしては随分と物質的に見え重量感もある。この生物が闇そのものであり、火が衰えたことでその性質が強化されたということならこの質感はおかしなことではないのかもしれない。受けた者の体力だけでなくスタミナまでも削る闇術は、暗くまた重いという側面があったはずだ。

近づくのを躊躇うほどの獰猛さを持つ。明らかに異質の存在だ。

  E3のメディア向けプレゼンでこの生物は「城で何が起きているかに関わる存在」「今、城が直面している問題」「この城の滅びの原因ともなった」と紹介された。3の世界は火が弱まり城壁は亡者で溢れている。もしかしたらこの黒い生物は呪いによる亡者化のもう一歩先の状態なのかもしれない。

消える直前の死骸。頭から背中にかけて白い角が断続的に連なっている様は背ビレのようだ。蛇に手足や角、背ビレがあるならそれはもはや竜ではないだろうか。


  他にも気になるものがある。それは今作の重要な要素の一つになりそうな冷気だ。冷たい谷の踊り子という名称に始まり、メイスを持った獣のような騎士と、スクリーンショットで明らかになった灰色の鎧の騎士は冷気を纏っている。

鎧の内にこもる荒々しさとは矛盾するような冷たさを持つ。

背中の乱れる気流のようなものが冷気だろうか。剣には氷の結晶が窺える。

  メディア記事にはどちらのボスも冷たい気配を纏っているとある。いずれのメディアも全く同じ文を載せているのでその解説はフロムが用意したものなのだろう。見かけ上のエフェクトではなく冷気であることは間違いない。さらにはボスだけでなく道中の敵も同様のものを持つ。

長斧騎士が放つ魔法。無数の光の柱が立ち昇る。

  一見するとソウル系統の魔法のようだが、消える際の舞うような光の破片はソウルではなく冷気のように見える。この敵たちに共通する冷気は何を意味するのだろう。踊り子はどこか別の世界、冷たい谷からやってくるという解説がある。他のボスたちも冷たい谷からやって来たのだろうか。それはかつての灰の時代に対する火の勢力のように、火の終焉に対する新たな勢力なのか。

  3の世界は闇に覆われて火が弱まることで次第に冷たくなり終わりを迎えるのかもしれない。これまでのシリーズでは火の対比に闇があったが氷は闇による現象なのだろうか。2のエス・ロイエスは吹雪と氷に覆われており、そこには闇の落とし子であるアルシュナがいた。
  今までは当たり前のように思っていた「火⇔闇」という対立は実は正確ではなく、「火⇔氷」=「光⇔闇」、「火=光」⇔「氷=闇」という構図が正しいのかもしれない。

  しかしダークソウルの世界では始まりの火によって熱と冷たさという差異がもたらされた。火のない灰の時代には冷たさもなかった。冷気は火の存在の裏付けでしかなく、もし世界が冷気に支配されたとしても火の熱はどこか別の、誰も知らない場所で燻り続けるのかもしれない。だがそれはグウィンもいない遥か未来の世界では、火が消えてみなければ判らないことだ。







◇火と闇と王

  氷の勢力と思われる踊り子。しかし彼女は王冠を被り炎を纏った剣を持っている。彼女も薪の王の一人であるなら火の衰えからくる冷気に抗っているのかもしれない。なればこそ主人公が王殺しの標的たる踊り子と戦うのは当然のことだろう。

  しかしながら主人公は道中にある薪の王の臣下の墓で火の力を捧げている。臣下を悼みながらその主君を打ち倒すのはなかなかの狂人ぶりだが、その矛盾するような振る舞いには何か理由があるのだろうか。それは氷が闇によるものだとすれば解るかもしれない。

  火と闇は相反するようでいながら、その実親和性が高いという側面がある。一部の呪術やエレナの炎の槌、レイムのエンチャントなどは火と闇が混じり合っているのだ。また呪いの証であるダークリングは火で描かれ、「炎が盛るほどに闇もまたその色を濃くする」とはヴァンクラッドの言葉だ。火と闇には表裏一体以上の関係性が窺える。

  冷たい谷の踊り子にも同様のことが言える。踊り子は冷気の性質と炎の剣を持っているのだ。薪の王ならば炎の剣を持つのはごく自然なことだが、炎と相容れない冷気はどこから来たのだろうか。もしも氷が闇であるなら闇の落とし子がそのヒントになる。落とし子たちは力を得るため、あるいは自分の存在のために強大なソウルを持つ王たちをそそのかした。踊り子も薪の王として火を継ぐ際、落とし子の一人と接触していたとしたら。その拍子に混じり合った闇が冷気として現れたのではないか。

  同様に3の時代に至るまでの永い時間の中で何人もの王が闇に触れて呑まれたのだとしたら、継いだはずの火に少しずつ闇が混じり火の勢いが衰えていったのでは。不可逆にも見える3の終末感はそこから来ているのではないか。

  主人公はそうした王たちを倒そうとしているのかもしれない。臣下の墓に火を灯すのは命を賭したにも拘わらず世界は変わらず報われなかった者への手向けだろうか。かつてヴァンクラッドは火を以って闇と呪いを総べようとしたがそれは叶わなかった。それならばと3の主人公は闇と交わった歪な火を滅ぼし、純粋な火を熾そうとしているのかもしれない。そうであるなら火の力を持ちながらも甦る薪の王たちを倒すという矛盾するような行動にも一貫性が見えてくるのではないだろうか。「王は二人とはいらぬ」というデュナシャンドラの言葉のように、王となる者の敵もまた王ということなのだろう。


火の燻る鎧。傷つき破れたその装いはこれまでのシリーズを代表する鎧とは一線を画す。

背後から見るとその兜はまるで王冠のようだ。

  3は王殺しの物語だ。この兜は主人公が新たな王になるという暗示なのだろうか。







参考
1stトレーラー
リーク動画
4gamer
電撃オンライン
ファミ通
gamer
Polygonインタビュー  

プレイ動画
IGN16分 / 2分
2分
8分
11分


2 件のコメント:

  1. すごく面白いです
    また新しい情報が出た際も楽しみにしてます

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    1. ありがとうございます!!
      楽しんでいただけたなら何よりです。
      こんな感じのブログですがぜひまたお立ち寄りください^^

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