Translate

2015年10月2日

Bloodborne -TGS2015 醜い獣、ルドウイークに挑む-

  9月20日朝、いざ幕張メッセへ。お目当てはBloodborne。ご存知のように先日のPSカンファレンスでBloodborneのDLCが発表され、その試遊台がTGSに出展すると公表された。思い返せばちょうど一年前のこの日もBloodborneを目当てにTGSへ足を運んだ。今年もオリジナルTシャツを用意していて、両日で試遊をクリアした先着45名ずつに配布するとのこと。去年をなぞるかのような企画に胸を躍らせ、これは挑まないわけにはいかないという思いが湧き上がる。

  今回はタイトルの通りTGSのレポートを記していく。考察や気付きといったものは特にないが、このブログは去年のTGS2014のレポートから始まったことだし気軽に読んでもらえたらと思う。また、もう一つの目当てだったダークソウル3の試遊はついぞ叶わなかったことを先に明かしておく。3の情報を見に来てくれた方には本当に申し訳ない。今回の記事はBloodborne一色、投稿は前後してしまうがDLCについての考察記事は近日投稿予定だ。




◇幕張メッセへ!
◇試遊の壁
◇狩人の悪夢
◇醜い獣、ルドウイーク
◇試遊を終えて
◇終わりに



◇幕張メッセへ!


  今年の獲物は「醜い獣、ルドウイーク」だ。Bloodborneをプレイした人なら誰もが見覚えあるこの名前。教会の最初の狩人であり聖剣でもお馴染みのキャラクターだが本編では名前のみ、それもアイテムテキストでしか出てこなかった重要人物だ。そんな彼がDLCでようやく日の目を見ることとなる。

  TGS最終日の早朝3時に目覚める。狙いは始発だ。はりきり過ぎと思われるかもしれないが、去年のTGSでは10時に到着したもののあまりの混雑のため入場まで1時間ほど待たされてしまった。今年はその反省から始発で向かうことにしたのだ。また初日のTシャツの捌け方も気がかりで、去年は一般公開両日で41人のプレイヤーが試遊をクリアしたのだが、今年は初日分のTシャツ45枚が閉館を待たずして捌けてしまったというのだ。

  前日にその報せを聞いたのだがそれは当然のことかもしれない。一年前は皆ヤーナムを初めて訪れる異邦の者であり、誰もが回復するとき間違えて□ボタンを押してしまう新人ハンターばかりだったが、今はBloodborne発売からおよそ半年が経過している。あらゆる獣を狩り、上位者を狩り、それらを狩った狩人までも狩ってきた猛者ばかり。今でも血晶石のために聖杯に潜っている狩人もいるだろう。呪われたヤーナムを我が故郷と言わんばかりの血に酔った狩人たちが新たな獣を狩るために集まっているのだ。そう考えればこの成績もおかしなことではない。

  何としてでも早めに会場入りする必要があった。適当に朝食を済ませて駅に向かう。外はまだ肌寒い。昨夜は3時間ほどの睡眠だったものの久しぶりのゲームイベントに気がはやるせいか眠気はさほどでもない。寝るつもりだった車内ではお気に入りのゲーム音楽を聴いて時間をつぶすことにした。ゲームイベントに向かいながらゲーム音楽を聴くというのは気分のいいものだ。
  東京駅で京葉線に乗り換えると車内広告はゲーム一色だった。さすがTGSに合わせた広告はイベント気分を盛り上げてくれる。乗客も時間のわりにかなりの人数でもちろん舞浜駅で降りる人も多く、車内の誰もが特別な日を楽しもうとしているようだった。

  2時間ほど電車に揺られようやく京浜幕張駅に着いた。時刻は6時半、去年より3時間ほど早い到着でだいぶ余裕がある。しかしそれでも急ぎたくなるのが人の性か、会場まで走れば試遊のチャンスが増えるのではないかと考えてしまう。しかし例によって周りに必死だなと思われたくないので今年も控え目にしかし早歩きで会場に向かうことにした。

  会場が見えてきたところで重要なことに気付く。なんと事前に購入した前売り券を忘れて来てしまったのだ!ここに来て初歩的なミスを犯した。会場に入れないのでは試遊も何もあったものではない。獣狩りの武器を忘れて狩りに出るハンターがいるだろうか。気付いた瞬間血の気が引いたが、当日券があるはずだ。幸い会場前の当日券売り場はすでに開いていた。1000円の前売り券に対し当日券は1200円とこちらの足元を見てからに!(自分が悪い+人件費だから仕方ない)。選択肢はないので1200ソウル払いぴかぴかキラキラの当日券を手に入れた。会場入り口に向かう。

  しばらく進むと群集が見えた。列の最後尾にかじり付き、開場までそのままひたすら待つ。前方を見渡すと列には数千人はいるだろうか。始発で来たもののこの位置か。皆同様の考えでそれぞれのゲームを狙って来たのだろう。

  時刻は6時50分、3時間の辛抱だ。あまりにも長い時間だが、むしろその長さが試遊のアドバンテージになると思えばさほど苦ではなかった。次第に陽が高くなり列を照らす。朝は肌寒くもやはり9月の陽射しはまだ強い。ジリジリと肌を焼かれるが去年の雨よりはよほどマシだ。ゲーム音楽のプレイリストは半分以上残っている。まだまだ戦える。振り返ると列の最後尾はいつの間にか見えなくなっていた。

  9時45分、列が大きく動いた。どうやら10時を前に開場した様子。周りの人たちも嬉しそうだ。自分の前には数千人いるが全員が同じゲームを狙っているわけではない。それに加え時間前に入れる優越感のせいか今回の試遊はわりと余裕なのではという気がしてきた。薄暗い、しかし煌びやかな光が漏れる入口が見えた。ついに会場入りだ。





◇試遊の壁


SCEブースの試遊区画。人気タイトルが並んでいる。右手には話題のVRも。

  会場の中は既に騒がしい。MOBを無視してボス部屋を目指すようにSCEブースへ一直線に向かうと整理券配布所がすぐに見つかった。それは去年目にした風景と同じもので、どうやらSCEブースは今年も整理券方式のようだ(毎年同じなのかもしれないが)。この整理券システムが実に厄介で、去年も試遊に来た多くのプレイヤーの心を折ってきた。

  プレイヤーは試遊の整理券を手に入れるためにまず「整理券の列」に並ばなければならない。列の先頭に来たら目的のタイトルをスタッフに告げて券を受け取り、そこでようやく「各タイトルの試遊の列」に並ぶことができるのだ。そのシステムは非常にシンプルかつ合理的なのだが、時折全プレイヤーを絶望の底に突き落とすイベントが発生する。それが整理券配布の中断だ。

PS4の試遊タイトル一覧。ここに配布中断を知らせる恐怖の黄色いシールが貼られるのだ。

  大規模なイベントと言えど試遊の台数には限りがあり、試遊の列が一定まで埋まると混雑回避のため配布を一時中断する。それでも整理券の列に並ぶことはできるが、先頭に来ても目当てのタイトルが中断していれば別のゲームを選ぶことになる。どうしても目当ての整理券が欲しくばその場は諦めて列の最後尾に並び直し、自分が列の先頭にくるタイミングと配布の再開が上手く重なるのを祈るしかない。いわゆる整理券マラソンだ。人気タイトルを狙うプレイヤーは何度も並び直すことになる。

  自分がブースに着いたときはすでに上の画像の通りだった。Bloodborneもダークソウル3もすでに配布中断。始発で来たのにこの有り様である。しかし今回の自分には少し余裕があった。前回より早く着いたからではない、それとは別の頼みの綱がある。実はSCEブースには優先予約というシステムがあったのだ。

  PS Plusに加入していれば誰もがそのシステムを利用できる。SCEのサイトにサインインし自分のアカウント専用のQRコードを取得、それをスタッフに提示することで特定のタイトルの試遊を予約できるのだ。そして目当てのBloodborneも予約の対象だった。ならばこの便利なシステムを利用しない手はない!いったいどれだけの人がこのシステムを知っているだろうか。整理券の列を尻目に「知らぬ者よ、恐れたまえ(笑)」などと心の中でのたまいその場を離れた。VRブースの隣にある予約受付を見つけ入口に向かうと


  「現在お並びいただけません」


まことに不都合な文言が目に入った。1の卵背負いのエンジーよろしく列の入口をスタッフが塞いでいるではないか。なんということだ、まさか予約の列まで中断していたとは……!頼みの綱の頼りなさよ!!

  ここで整理券と予約を秤にかける。整理券は列の位置と配布のタイミングが合致する必要があるのに対し、予約のほうは列の再開だけでよさそうだ。少し離れた所で予約列の再開を待つことにした。辺りを見渡すと同じ境遇と思われる人たちが何人かいた。列の再開を虎視眈眈と狙っている様子。その鋭い目つきは間違いなく狩人あるいは不死だ。自分と同じタイトルを狙っているに違いない。また、別の場所からやってきて入口の看板を目にし落胆する人も大勢いた。知らぬ者などいなかったのだ。みなRPGよろしく情報を集めTGSに備えていた。

  30分ほど待っただろうか、ついにエンジーが入口を空けた!幸い入口には団子になって待つ集団はおらず、数人の狩人の後に続いてなんとか入ることができた。勝利を確信しポールで仕切られた狭い空間をずんずん進んで行く。今から予約したら試遊は1時間後くらいだろうか、その間は他のブースを見て回ろうかなどと考えていると別の卵背負い(スタッフ)に声を掛けられた。


ス「どのゲームを予約しますか?」
  列に並ぶ人に事前に訊いて回っているようだ。Bloodborneと即答する。
ス「すみません。それ終わってしまったんですよ」
  うむ、こちらか相手か、聞き間違いということもあるだろう。
自「えーっと、①番のブラッドボーンはだめなんですか?」
ス「はい」
  動揺を隠し念を押して確認する。
自「な、なるほど。今からどれだけ待っても予約はできないんですか?」
ス「すみません。ブラッドボーンは今日の予約分すべて埋まってしまいました」
自「………。…………」


  シバお付きの透明忍者ばりに絶句してしまった。なんだこの仕打ちは。嬉々としてアイテムを拾った瞬間、後ろから敵に殴られた気分だ。リアルの世界でまでフロムらしい罠なんか食らいたくない。

  いいだろう、理解した。もはや予約ブースに用はない。巡礼者となって整理券マラソンをするのが試遊への唯一の道だ。シンプルで分かりやすいじゃないか。今まさに啓蒙を得た。純刃や髄石、オウルスシリーズなど各種マラソンだってクリアしてきた身だ。やってやろうじゃないか。

  急いで整理券の列へ戻るとさっきの人たちが整理券マラソンをしていた。彼らは先駆者だったのだ。まさか自分こそが知らぬ者だったとは。反省するとともにやはり啓蒙を得た。列はさほど混んでおらず、30人ほどだろうか……。
  時刻は10時20分。始発で来たものの未だ試遊は確約されず、11時に入場した去年と大して変わらない状況となってしまった。残念だがクヨクヨしていても始まらない。最後尾に加わった。

  看板に載っている22作品に中止を知らせる黄色いシールが目まぐるしく貼られたり剥がされたりしている。祈るような気持ちでそれを眺めならが並んでいると、自分が10番目くらいになったあたりだろうか、突然Bloodborneの配布が再開された!オー、マジェスティック!!並び直す手間もないとは!素晴らしいタイミングだ!試遊予約のいざこざでふいにした時間が却って功を奏したか、あれも無駄ではなかったのだ。自分の番が巡りスタッフにBloodborneと告げた。


ス「すみません。今ちょうど終わってしまいました……」


  !!?何を言っているんだ?配布はたった今再開したばかりじゃないか。耳を疑い再度告げても同じ答えしか返ってこない。壊れたテープか?自分の中で理解と感情が溶け合わずに分離している。しかしスタッフの申し訳なさそうな返答が真実味を増し現実を突きつける……。看板を見るとついさっきまではなかった黄色いシールが貼られていた。このほんの僅かな時間で、ちょうど自分の番でBloodborneは配布を中断したようだ。

  信じられない。今叫び声をあげても構わないなら聖職者の獣並のキレッキレの叫び声が出せる。エミーリアにだって負ける気はしない。昂ぶる獣性。今の自分は間違いなく攻撃力が上がり防御力が下がっているだろう。なぜだ。デモンズでも他のゲームでも一切運のパラメータに振ってこなかった影響か。

  Tシャツどころか試遊の可能性すら霞んでいく。TGSではルドウイークよりも整理券の方が手強く、プレイスキルよりもリアルラックの方が重要なのだと痛感する。だがやることは変わらない。整理券のドロップ率が低いのなら試行回数を増やすだけだ。純刃マラソンのように持てる限りの人間性と時間を捧げとにかく並んで並んで並びまくる。幸いにして列の人数は去年よりもだいぶ少ない。去年は最後尾から先頭に至るまで30分ほどかかったが今年は数分ほどだ。おかげで試行回数は飛躍的に伸びている。チャンスはあるのだ。


ああ、ゴース、あるいはゴスム…我らの祈りが聞こえぬか…


  整理券のブースをくるくる回り続ける。5回ほど並び直したところでBloodborneが再開した。思ったよりも早かったがしかしタイミングが悪い。自分の前には20人以上いて中断してしまうのは火を見るより明らかだ。恐らくBloodborneの試遊は5~6人で区切っているのだろう。この人数は去年より少ない気がする。こんなことで整理券は手に入るのだろうか……。瞳を得たロマとそうでない者との違いはどこにあるのか……。再び列の最後尾へ回る。


アッハハハ!
オ~ゥ、マジェスティック!現実世界でもマラソンとは!
けれど、けれどね
悪夢は巡り、そして終わらないものだろう!


  頭の中でミコラーシュの声が響く。この巡礼の旅はいつまで続くのだろう。本当に終わらないのだろうか。去年同様黄色いシールを貼る黒シャツスタッフが純刃を落とす黒骸骨に見えてきた。自分と同じように巡礼を続けていた狩人たちが何人も脱落していく……。だが今年はチャンスが多い。何も慌てることはない。他者の脱落もここでは糧となるのだ。啓蒙の蓄積を感じる。

  さらに5回ほど並び直したところで黒骸骨が怪しく動き出した。インカムでどこかと交信し指示を受けている様子……看板の前に立ち手を伸ばす。Bloodborneのシールが剥がされた!

  いいぞ!今回は悪くないタイミングだ!自分の前には10人ほど並んでいるが中には子どもを連れたファミリーが混じっている。いける!まさかこの子たちが血に酔った狩人ということはあるまい。健全な君たちはラチェクラやナルトを遊んでいればよい!!先頭にきた!今度こそという思いでスタッフにBloodborneと告げる!ついに念願の整理券を手に入れた!!


ウアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!





◇狩人の悪夢


  ようやく整理券を手に入れた。念願の試遊列だ。自分の後ろに並ぶ人は一人だけでどうやらギリギリだったようだ。Bloodborneの列は90分待ちと長く、しかし試遊が確約されたとあれば大した苦ではない。15分置きに二人ずつ試遊ブースに案内される。一時間近く待ったところで自分も試遊ブースへ出荷された。

試遊ブース。周囲にはギャラリーも多く、DLCとはいえ注目の高さが窺える。

試遊台の横には使者と狩人が。特にスタチューは凄まじい出来。手記にはDLCの配信日とパッケージの発売日が書いてあった。

  去年の試遊台は9台だったが今年は4台のみ、しかもその内2台にはPS Plus優先台と書いてあった。なるほど、これでは整理券配布がすぐに中断するわけだ。試遊を待っている今の状況が奇跡のように感じられる。また立ちながらのプレイだった去年とは異なり今年は各試遊台にスツールが設けられており、プレイヤーは座ってプレイできる。ギャラリーへの配慮もあるのだろう。

  ついに自分の番が回ってきた。コンパニオンの女性から説明を受けコントローラを握る。制限時間は15分。時間内に目標であるルドウイークを倒せばTシャツゲットだ。

  今回の試遊で使えるキャラクターは3タイプ。鉈と鞭を組み合わせたような武器の獣肉断ち、曲剣から弓に変形するシモンの狩り武器、そして秘儀を駆使する神秘タイプだ。自分は本編では秘儀をほとんど使ったことがないのでまともに扱える自信がない。またBloodborne初の弓が気になるので弓キャラを選択した。

銃の時代にあってあえて弓を使った狩人シモン。時代錯誤とも言えるその拘りにはどんな理由があったのだろう。

  彼のバックボーンも気になるところだが、まずはヴィクトリア時代でもオールドスタイルと言える弓による原始的な狩りを楽しむことにしよう。ゲームのステージに降り立った。場所は狩人の悪夢。DLC用に新たに用意されたエリアだ。

ヤーナムの街並みとメンシスの悪夢が混じり合ったようなエリア。地面には血だまりが広がり、空には不吉な月が浮かぶ。

  まずはオプションを開きカメラ操作をリバース、速度を7にして普段通りのプレイ環境に整える。スタート地点すぐのところには試し斬りにお使いくださいとばかりに屍肉ガラスが数羽配置されていた。さっそくシモンの狩り武器の感触を確かめる。

  まずは曲剣から。モーションは薙ぎ払い→薙ぎ払い→斬り上げと続き、石槌や聖剣に似たモーションで非常に使いやすい。ダメージは一振り300ほど。溜め攻撃は回転斬りで二回ダメージを与えられる。
  L1を押すと弓に変形する。その変態的な変形機構は理解を超えるが、この状態で攻撃すると右手に持った矢を放つことができる。矢を撃つには銃と同様に水銀弾を要する。ダメージは250ほどとそれなりで血質を上げていないキャラクターでも遠距離からのダメージを期待できる。溜め攻撃はまさしく溜め撃ちでモーションとダメージ量が伸びる。他の武器同様に背後から溜め撃ちを当てれば内臓攻撃に繋げられるそうだが遠距離では現実的ではない。その真価はマルチプレイで発揮しそうだ。
  弓状態でのL2攻撃は右手に持った矢で敵を斬りつける。意外な攻撃だが使い勝手はそれほど良くないと感じた。またこのキャラクターは左手にガラシャの拳という武器を装備しており曲剣状態のときに限りパンチを繰り出すことができる。だがダメージは100にも届かずモーションも特に速いというわけではなかった。製品版はともかくとしてこの試遊では活躍することはないだろう。

  カラスを倒すとその先には新たな武器である獣肉断ちを持った敵狩人がいた。獣肉断ちは重量タイプではあるが仕込み杖のように刃をバラして振り回すことが出来る。モーションは極めて遅いが仕込み杖よりも攻撃範囲が広いうえにスーパーアーマーを備え、また攻撃力が非常に高い。戦ってみて思ったがこの獣肉断ちはかなり厄介だ。敵が動いてから少し間を置いて発生する攻撃は回避したつもりでもよく引っかかり、また重くしなる鞭の特性か攻撃判定の持続時間が長く感じられた。地面に叩き付ける攻撃のリーチは仕込み杖のバックステップ→R2よりも長いかもしれない。また重打武器としての特性が強く鞭状態で攻撃を喰らえば吹き飛ばされてしまう。相手はスーパーアーマーを持っているので下手を打つと終始敵のペースに陥りかねない。

  ただその遅いモーションはまともに戦おうとしなければ銃パリィの的だ。NPCとしては元よりPvPでもタイマンならそれほど恐れることはないかもしれない。しかし上記の性質上、複数敵の中に獣肉断ち使いがいた場合を考えると空恐ろしいものがある。広範囲攻撃、攻撃判定の持続性、吹き飛ばし攻撃を備える獣肉断ちは援護でただならぬ効果を発揮するだろう。PvPで複数ともなれば何も出来ずにあっという間に狩られてしまいそうだ。

  敵狩人を倒し梯子を昇ると遠くに時計塔が見え鐘の音が響く。ここはやはりヤーナムなのだろうか。悪夢の中ということだがヤーナムに似た街並みにメンシスの悪夢が混じり合ったような世界だ。狩人の夢が捨てられた古工房そのままだったように、悪夢もその主の記憶を元に構成された心象風景なのだろう。

  辺り一面に血が広がる場所に出ると旧市街にいる罹患者(半獣半人)の群れと出くわす。罹患者はこちらに向かってくるが、奥にいる敵狩人とも敵対している。敵狩人はガスコインのように背が高く、獣の病に呑まれていることは明々白々だが狩人としての記憶が罹患者を襲うのだろう。ここには敵狩人は二人いて一人はさっきと同じ獣肉断ち、もう一人は新しい武器のハンマーを持っている。

  このハンマーは変形することで火を纏う。その性質はトニトルスを想起させるが、属性付与が変形から数秒間持続するトニトルスに対し、このハンマーは一度攻撃をすると属性付与が解除されるようだ(全くの予想であるがその性質上もしかしたら変形には水銀弾を消費するかもしれない)。PvPでは変形の威嚇で新たな駆け引きが生まれそうだ。また変形の度に「ガチン!」という音を響かせ、振ると炎のエフェクトが広がり、地面を叩き付ければ派手な爆発を起こす。工房の火薬庫を思わせるこのハンマーは男なら誰もが惚れてしまうだろう。早く使ってみたいものだ。

  二人の狩人を処理し先へ進むとボス部屋の手前に小さな光の柱がある。「古人呼びの鐘」を鳴らすと共鳴が見つかり協力者となるNPC狩人が現れた。

古狩人 流浪のヤマムラ。Bloodborneで初となる和装のキャラクターだ。

  ヤマムラも主人公同様に異邦から来た狩人だろう。ダボダボの着物、袖なしの羽織にトップハットとブーツという異文化の組み合わせを難なく着こなすセンス。得物は千景であり、これはカインハーストとの繋がりというよりは自国で培った戦闘スタイルを活かす狩人の武器が千景だったと考えるのが適切だろうか。銃については急いでいたため何を持っていたかは確認できなかったが、戦闘中に発射した弾丸のエフェクトから散弾銃ではなく単発銃であることだけは分かった。

  去年の試遊のボス戦で共闘できなかったガスコインとは違いヤマムラは一緒に戦ってくれる。仲間を呼ぶとダメージ量や敵体力など数値的な難度は上がるが、敵の攻撃を分散できるので彼に協力を仰ぐことにした。いざボス部屋へ。




◇醜い獣、ルドウイーク


  通路を抜けると開けた場所に出る。辺り一面には血の海が広がっている。ムービーが始まりボスが姿を現した。本編ではほとんど語られることのなかったルドウイークだ。

人の面影をほとんど残さないほど姿が変わってしまったルドウイーク。

  その体の大きさは聖職者の獣ほどだろうか。下半身は馬のような姿になっており、発達した右腕にかろうじて人間の名残が見て取れる。巨体にも関わらず動きはなかなか俊敏で近距離では基本となる引っ掻き、中距離では前進しながらの連続攻撃、高速突進や肩の口から水のようなものを吐く攻撃などで遠距離にも対応。また画面外まで跳ぶジャンプ攻撃や、馬独特の後方キックも見せるなど多彩な攻撃方法を持っている。ルドウイークが攻撃するたびに地面の血が飛沫を上げる。禍々しいボス戦だ。

  ルドウイークの攻撃を誘って回避してからこちらが攻撃するという初見のセオリーに徹した。攻撃モーションが素早いので反応しきれないこともあったが輸血液は潤沢だ。前方に広く攻撃する引っ掻きは斜め前ステップで回避してから連続攻撃を叩きこむ。本編での獣狩りの経験が活きる。また神秘属性が乗っているためだろうか、シモンの狩り武器のダメージはよく通り1コンボの累積ダメージは優に1000を超える。隙を見て着実にダメージを与えることができる戦いに手応えを感じた。

  ときおりヤマムラの銃撃でルドウイークの攻撃がキャンセルされる。素晴らしい援護射撃。タゲ取りもしてくれて、その間は弓の遠距離攻撃が活躍する。彼を連れてきて本当によかった。

  突然、低く響く音とともにルドウイークが体勢を崩した。頭部へのダメージが蓄積したのだろう、内臓攻撃のチャンスだ。大きな頭の前に立ち攻撃ボタンを押すと内臓攻撃が決まった!爽快なSEに重なるルドウイークの悲鳴。緊張の中1500近いダメージに愉悦を覚える。本編で苦戦の果てに内臓攻撃を喰らわせて勝利した恐ろしい獣との戦いがフラッシュバックする。いける……!ルドウイークの体力は残り2割ほどだ。意外にも危険な場面はなく、試遊のためボスの行動パターンは変化しない。戦況は常時優勢、勝利が見えてきた!

  その思いが油断を誘ったのだろうか。ヤマムラに夢中だったルドウイークが突如転回してこちらに突進してきた。回避のタイミングが合わず巨体をもろに喰らってしまう。そのダメージは凄まじくほぼ満タンだった体力の8割近くを持ってかれてしまった。恐らく回避失敗のカウンターが乗ったのだろう。目を疑うダメージに血の気が引く。しかし慌ててはいけない。輸血液はまだまだ残っているのだ。起き上がったら距離を取り回復しようと算段をつけていると、突然ルドウイークが主人公の上で暴れ始めた。起き上がろうとするこちらを容赦なく踏みつける。回復する間などなくそのまま主人公は倒れてしまった……。


  いいところまで行ったのにあっさりとやられてしまった。まさかこんな10割コンボを喰らうとは!クリアが見えてきたところで有無を言わせず負けるのはなかなか心が折れる。だが時間はまだ7分ほど残っている。一度目は雑魚敵の相手をしたうえでのこの時間なのでスタートからボス部屋まで全スルーすればまだ充分に戦えるはずだ。幸いにして今回の試遊エリアは去年よりもかなり狭く、走って行けばボス部屋まで1分程度だ。

  雑魚敵には目もくれずスタミナの続く限り走る。途中でヤマムラを呼び召喚メッセージを確認したらすぐさまボス部屋へ入った。二戦目突入だ。気をつけるべき突進はダメージが高く回避しにくい。そのうえ攻撃の予備動作もまだ分からないとあっては再び事故に遭う可能性がある。ここはなるべくヤマムラに囮になってもらい自分は安全圏から攻撃するというセコい作戦を立てた。遠距離から攻撃できる弓も好都合だ。

  しかし肝心のヤマムラの姿が見えない!ボス戦は始まっているのに部屋のどこにもいない。まさか主人公を追ってきた雑魚敵と部屋の外で戦っているのか。入口の霧を気に掛けるももうボスと対峙しているのだ。腹を括って戦うしかない……!

  二、三攻撃を浴びせたところでルドウイークが奇声をあげながら突進してきた!まずいと思い慌てて回避するもそのタイミングに合わせられたかのように喰らってしまう。同じ展開に一戦目の結末が頭をよぎった。ルドウイークの巨体は倒れた主人公の上にある。頼む、踏みつけだけはやめてくれ……!そんなこちらの願いを踏みつぶすかのようにルドウイークが暴れ始めた。終わりが確定した。ダメージは8割から10割へ。無慈悲に消える体力。終わったところへ悠然とボス霧をくぐるヤマムラ。


  またしても同じ攻撃でやられてしまった。倒れた地面が血だまりなのだからその血でリゲインしてくれればいいのに……!ゲージの根本まで縮んでいくリゲイン領域を見ながらそう思った。さすがの狩人も血に好き嫌いでもあるのか。

  突進からの踏みつけが確定コンボかは定かではないが、それを受けてしまえば回避行動すらとれずに100%やられてしまう。だがフロムはプレイヤーの心を折りには来るが、対処不可能なものをゲームに盛り込むことはない。何か手立てがあるはずだ。思えば一度目は遠距離で弓攻撃を、二度目は回復のため過剰に距離を取ったときに突進攻撃を受けた。恐らくルドウイークは距離を空けたキャラに反応して突進してくる。なんということか、つまり遠距離攻撃のできる弓は罠だったのだ!なるほどフロム、Bloodborneのコンセプト「死闘感」を思い出した。狩人なら安全圏からちまちま攻撃せずに自らの血を流し、敵の血を浴びて戦えということか。ならばいつかのキャッチフレーズの通り「命の間合い」で正々堂々と(2対1で)戦おうではないか!!

  残り時間は5分。二戦目で速攻やられたためさほど時間は消費していない、しかし際どい時間でもある。「悔しいですね」とコンパニオンの女性がヘッドフォン越しに声をかける。ロード中に少し話してみると友人の女性がBloodborneのファンだそうで、TGSに足を運びルドウイークを5分で倒したという。「大変ですが頑張ればいけますよ」とアドバイスを貰った。アイリーンも真っ青の女性狩人だ。負けてはいられないとコントローラを強く握る。

  再びボス部屋まで走る。最初の梯子を昇る最中に毎回獣肉断ちと散弾銃を喰らうが構っていられない。ヤマムラを呼びボス霧をくぐる。この三戦目が最後のチャンスだ。

  最も警戒すべき突進攻撃を封じるためなるべく近~中距離を保って立ち回る。特にルドウイークの側面に立って攻撃を重ねていく。これにより突進だけでなく前進しながらの連続攻撃も無力化できる。引っ掻き攻撃は素早いもののダメージはさほどでもないので恐れることはない。ときおり見せる特大ジャンプ攻撃はダメージは高いものの、上空から滴る血により位置とタイミングを計ることができる。連続ローリングで離れれば回避は容易だ。また今回は僅かでもダメージを受けたらすぐに輸血液で回復するよう心掛けた。体力が9割残っていようが隙を見てすかさず回復する。勿体なく感じるが輸血液をたっぷり抱えたまま死ぬよりは遥かにマシだ。

  二度の戦闘で得た経験を活かして立ち回る。無事に霧をくぐったヤマムラも懸命に闘っている。彼の銃撃に幾度か救われるなか、ルドウイークの攻撃を同時に喰らい、二人並んで同時に輸血液で回復する場面があった。NPCと言えど強大な敵に立ち向かう共闘感に昂ぶりを覚える。

  戦況は一戦目のように常に優位だ。予測しない突進攻撃があったが上記の作戦を徹底していたため喰らうことはなかった。また攻撃の予備動作も分かってきた。ルドウイークは突進する直前、常に掲げている右腕を地につける。予備動作が分かれば回避の成功率は格段に上がり、そしてそれはプレイの自信にも繋がってこちらの攻撃機会を増す。立ち回りは安定しておりここまでくればあとは時間との戦いだ。しかし焦らず欲張らず、ルドウイークの体力を着実に削っていく。あと僅かとなったところでスタミナの続く限り一気に畳み掛けた。暴れるルドウイークの動きが弛緩し巨体が崩れ落ちる。飛び散る大量の血液。ついにルドウイークを倒した!!




◇試遊を終えて


  残り時間はたったの1分だった。二戦目でやられたときは絶望しかけたがそこで善戦していたら却ってこの勝利はなかっただろう。Tシャツを受け取り、コンパニオンの女性に先程のアドバイスの謝辞を述べて席を立った。

  SCEブースを離れて一息ついた。始発で出発し開場まで3時間並んで得たアドバンテージは露と消えたもののそれが報われた思いだ。
  DLCでは新たなステージである狩人の悪夢で古い狩人たちの物語がどのように展開するのか、また本編では上位者たちの影に隠れてしまった獣の要素の補完にも期待したい。また撃破後のルドウイークは意味深なことを言っていた。これについては近日投稿予定の記事で追うことにする。

  その後、ダークソウル3の整理券を手に入れるべく昼食も取らずに並び続けたがそれは叶わなかった。3の試遊ブースを見ると試遊台はたったの2台しかなかったのだ。これではとても無理だ。新作なのにこの少ない台数に疑問を持ったが、3のリソースを先日のジャパンプレミアに割いたためだろうか。出展がバンナムではなくSCEだったことからもそれは汲み取ることはできる。

  閉館30分前にSCEブースで一遊入魂というイベントが始まった。

SCEブースのトリを務めるBloodborne。山際プロデューサーがルドウイークに挑む。

  イベントでは試遊版とは異なる特別なバージョンで新たな武器の一つである回転ノコギリを使う。トレーラーに登場し一際異彩を放っていたあの武器だ。見た目の通り重打武器らしく重いモーションに相応しい攻撃力を持つ。しかしそれでいてリゲイン量はなかなかのものだった。バケツのような頭部装束も目を引く。これは鉄工所などで使う火花から顔を守るための道具のように見えなくもない。

  死闘の末、見事ルドウイークを撃破。綱渡りのようなハラハラする展開を見せ会場を盛り上げた。上手いものだ。終わりに装束は不明だが新たな武器は全部で14~15種追加を予定しているという発言があった。早く使ってみたいものだ。最後には日本語吹き替えのトレーラーが公開されるというサプライズもあった。


  17時を回り閉館した。外へ出て帰路につく。

ダークソウル3を試遊できなかったのが心残りだ。NTに当選することを願う。

海浜幕張駅方面の歩道橋から。時刻は日没前だが秋分を目前に控えた陽は建物の陰に隠れた。

戦利品のTシャツ ~忘れて行った前売り券を添えて~





◇終わりに

  ルドウイーク戦で内臓攻撃に成功したとき本編プレイの思い出が甦った。以前、病めるローランの恐ろしい獣と80回くらい戦った末に初めて倒した動画を、PS4のシェア機能テストも兼ねてYOUTUBEに上げた。苦戦の理由はボスはすべて初めて出会ったときのレベルと構成で倒したいというよく解らないこだわりのせい。古い動画だがブログに載せていなかったことを思い出したのでこれを機に載せることにした。他の獣のボス戦やちょっとした小ネタもあるので暇つぶしにでも見てもらえたら幸いだ。

動画リスト

イベントの回転ノコギリ動画








0 件のコメント:

コメントを投稿