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2015年11月19日

Bloodborne -連盟-

  DLCが日に日に近づくにつれいくつかの新情報が公開された。今回はその中から気になるものを見ていく。簡単な考察と所感を記すので気軽に読んでもらえたらと思う。





◇月光の聖剣
◇連盟
◇獣皮の狩人
◇And so, the hunt begins again.





◇月光の聖剣



  ここにきてまさかの月光剣が登場した。前々回の記事でBloodborneにおけるムーンライトソードはルドウイークの聖剣であるという説を紹介したのだが、それは正確ではなかったようだ。シリーズお馴染みの正真正銘のムーンライトソードが名称を新たにして登場する。

  だがそのデザインはこれまでのシリーズとは一線を画しており、刀身はルドウイークの聖剣と同じフォルムで、柄と鍔は獣と化したルドウイークが背負う剣と一致している。名称も聖剣と共通していることからルドウイークとの関連は間違いなさそうだ。

ルドウイーク登場ムービー中に映り込む剣。

  SCE公式の生放送によれば月光の聖剣は世界観と上手く絡めることができたそうだ。月は今作で非常に重要なファクターなのでストーリーだけでなく、武器としての性能にも良いアイデアを期待したい。変形機構がエンチャントなら月の状態によってその効果が変わったり、月の光の届かない屋内ではエンチャントできない、あるいは効果減衰などが盛り込まれれば、世界観による必然性を実感できより愛着が湧くことは間違いないはずだ。





◇連盟


  今回はDLCのほかにアップデートで「連盟」という新たな要素が追加される。連盟は狩人たち自身による協約で、プレイヤーはこの連盟に加わることで本編に追加されるNPC狩人を協力者として召喚することができるようになる。これまで本編のNPCはガスコインとアルフレートしか呼べなかったのでやや物足りなかったがそれは解消されそうだ。この協力者たちは聖杯ダンジョンでも呼ぶことができるらしい。

  またプレイヤーは連盟に参加した状態で他プレイヤーに協力して目的達成すると報酬の「虫」を貰える。連盟の狩人たちは連盟員の名が記された名簿で血族名鑑のようにプレイヤーランキングを参照することができ、報酬の虫を潰した数でランクを競う。契約の報酬にも期待したいところだ。


  連盟にはヴァルトールという長がいる。

連盟の長ヴァルトール。服装は整っているもののバケツ兜ひとつのせいで異様な出で立ちとなっている。

  この服装は異国の官憲のものだそうだ。簡単に言えば警察なのだが異国の公務を務める人間がなぜヤーナムに来たのか。この格好のまま行動しているのだから偵察とは考えにくいが、あるいはそれが問題にならないほどヤーナムは瀬戸際にあるのかもしれない。

  バケツ頭も異様だ。その独特の鉄兜はダークソウルのソラールを想起させ、協力プレイで報酬を得られる契約というのも共通しているが、その性格は似ても似つかない。妖しい魅力のある喋り方ながらも口は汚く、真意を会話の外に残しているようにも見える。

  彼は禁域の森にいて話しかけると連盟に入るよう主人公を勧誘してくる。話を聞くと連盟の狩人たちの獲物は獣やナメクジ(眷属)だけでなく医療教会も含まれるようだ。医療教会と敵対するということは連盟員以外の狩人たちと敵対するということ。協力NPCを呼べる契約なので友好的な連中と思いきやどうも穏やかな話ではないようだ。見る限り連盟は全方位を敵に回している。

  また連盟には公開された情報以外にデメリットもあるとのこと。その性質からNPCを呼べる代わりにNPCによる侵入があったり、他の契約を結んだプレイヤーの侵入を受けやすくなるといった要素があるのかもしれない。


  ヴァルトールと契約すると新しいカレル文字、「淀み」が手に入る。

4つ目となる契約カレル。

  画質がよくないので確証はないが「淀み」は「狩り」や「穢れ」同様に血の滲んだ色をしているようにも見える。またカレル文字は目をモチーフにしたものが多い。「瞳」はもちろんのこと「拝領」と「血の歓び」、「月」や「輝き」もそうで、この「淀み」もそれに連なるように目を持つ。カレル文字に目が描かれる意味を探る材料になるかもしれない。

「淀み」は時計塔の文字盤8時の方向に刻まれている。

  点の位置にズレはあるものの酷似しているのでデザイン変更を経た同一のものと見てよさそうだ。契約カレル4つのうち3つが文字盤に刻まれているので、残す「穢れ」は隠れて見えない6時か12時のところにあると考えられそうだ。


バケツ兜には片目だけ穴が空いている。

  本編発売前の最後に投稿した記事で、ヤーナムの住人やガスコインが目を塞いでいるのは医療教会への盲信状態、啓蒙されずに蒙の中にいると考察したがヴァルトールはどうだろうか。デュラはあとになって片目だけ見えていると判明した。彼は旧市街の獣狩りの惨状を知っていて、故に蒙が啓かれ片目が真実の一端を見ているというデザインになったのだろう。

  ソウルシリーズで盲信と言えば聖職者たちだが、Bloodborneにおける代表者はアルフレートだ。彼は師ローゲリウスの偶像を守るために自らローゲリウスを殺し(ダークソウルのようにキャラクターごとの世界にズレが生じているのなら)、師をたぶらかしたアンナリーゼを潰し、真相を知る自分の命も断った。狂信にまで達しているアルフレートは金のアルデオを被っている。それは両目を塞ぐものでありまさしく蒙の中を象徴している。アルデオの造りは両目どころか耳も聞こえにくそうで、また喋ることすら封じられているようにも思える。賢愚の如何を捨て、ただ善きことに執着した結果がアルフレートの最期だ。

  ヴァルトールの鉄兜は片目だけ空いている。異国の人間だからこそ見える真実もあるのだろうか。彼は獣も眷属も医療教会もすべて汚物と罵り、殺し尽くすと明言している。それが連盟の目的なのだろうが、その性質から連盟の契約は狩人たちの自主性の表れのようにも見える。他の契約は厳しい戒律や信仰、忠誠が必要とされ、それらに属さなくとも狩人の庇護者である医療教会は上位者に固執し、夢に囚われた狩人たちは月の魔物にいいように利用されている節がある。連盟は狩人による狩人のための協約で、それは他の契約や組織、そして人間以外の生物、つまり獣や上位者へのカウンターであり、長であるヴァルトールは人間が人間のままであることを望んでいるのかもしれない。そう思えばその口汚さにこそ人間味を感じることができそうだ。





◇獣皮の狩人


  連盟の長のほかに新たなNPCが判明した。獣皮の狩人ブラドーだ。

名前の通り獣の皮に身を包み鐘を鳴らしている。それは「共鳴する不吉な鐘」に似ているがまだ確証はない。

  このブラドーも古狩人の一人であるらしいが、狩人でありながら獣の装いをしているのはまともとは言い難い。狩人は獣を狩るものだ。獣に愛着や敬意のようなものを感じさせるその姿は背教者イジーを連想させる。実際のところそのイジーについてもよく分かってはいないのだが、彼は獣性を解放する快楽に取り憑かれたのか獣の爪を狩りに用いていた。ブラドーも何らかの理由で獣に近づこうとしているのだろうか。

  こういった人物がいるのなら獣に近づこうとする契約があってもよさそうだ。ブラドーがその契約者になってはくれないだろうか。獣と上位者の間で人間が揺らぐ世界なのだから主人公が獣側に傾くストーリーがあってもいい。そうすれば本編発売前に誰もが思い描いていた狩人と獣の対立、つまり狩人プレイヤーと獣化したプレイヤーが相互に侵入するというBloodborneの世界観に合ったシステムができそうだ。思えばαテストの頃の手記には「獣狩りの時間だ」と「人狩りの時間だ」という一文があった。Bloodborneの世界を象徴するような一文に心を躍らせたが、本編ではそれは削除されてしまった。この手記と共に世界観にうまく溶け込んだ新しいシステムが実装されることを願う。





◇And so, the hunt begins again.


  前回の考察でゲールマンの弟子の墓と主人公の墓が他にはない固有デザインであると書いたが、本編攻略中に改めて色々なところを観察していたらヘムウィックにまったく同じ墓があった。それも無数に存在するうえにヘムウィックにはそのデザインの墓しかないのだ。どうやら弟子と主人公の墓はヘムウィック産らしく、墓のデザインから二者の関連を考察したのだが固有のものではないと判明した以上は無関係なのかもしれない。しかしなぜヘムウィックのものと同じ墓を建てたのかという疑問は残る。ヘムウィックはカインハーストの入口だ。カインハーストとの繋がりはまだ残されているかもしれない。


  最後にもう一つ気になる点を。10月末にフランスでParis Games Week 2015が催され、とあるメディアがBloodborneのデモプレイを披露した。それはTGSの試遊よりも新しいバージョンで回転ノコギリを装備して狩人の悪夢を探索、最後にルドウイークと戦うというプレイだったのだが、舞台である狩人の悪夢にはなぜか時計塔が二つあったのだ。



  二つの画像は同じ場所でカメラをぐるりと回したときのもので場所を移動したわけではない。前方の侵食された月の隣にある時計塔と同じものが右後方にもある。本編でも時計塔は聖堂街と旧市街にあるのだがその二つはデザインが違った。旧市街の時計塔は文字盤のすぐ上が屋上になっており、聖堂街のものは文字盤の上部に別の造りがあり前方に突き出している。画像の時計塔はどちらも聖堂街のものだ。なぜ同じ時計塔が二つあるのだろうか。それは悪夢だから何でもありという一言で片づけられてしまうかもしれない。右後方の時計塔に至っては遠くにあるので探索もできないかもしれないが、何らかの理由がDLCに隠されているのを期待したいところだ。


  20日のアップデートを挟んでいよいよ24日0時から新たな狩りが解禁となる。古い狩人たちの物語はどのように展開されるのか、旧市街の儀式を含めヤーナムの歴史は語られるのかなど見どころは沢山ある。もちろん新たな仕掛け武器や強大なボスも楽しみだ。獣狩りの夜が再びはじまる。






◇参考

週刊ファミ通 11月19日/12月3日号
Bloodborne: The Old Hunters - 45 Minutes of Gameplay - PS4



4 件のコメント:

  1. まるでゲーム雑誌をみているかの様な記事で、とても魅力的な内容です。
    スクリーンショットを活用して下さっているので非常にわかりやすいです。
    また考察なども他の記事にはない鋭さを持っているので、フロム脳全開になりました(笑)
    これからも楽しみにしています。

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    1. ありがとうございます!
      楽しく読んでいただけたならとても嬉しいです!
      プレイに夢中なこともあり不定期の更新で気ままなブログではありますがごゆるりとお楽しみください。

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  2. いつも楽しく拝見しています!
    ダクソ3の新PVが公開されましたが、コウセイさんなりの考察をお願いできないでしょうか?

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    1. ありがとうございます!!
      実は今もまだBloodborneにどハマり中でして、ささやかではありますがいくつかの記事を考えています。遅ればせながらLv4攻略などの縛りプレイもしており動画をアップしようなどと無謀なことも画策していたり……。それらと併せて3の考察記事も発売(フラゲネタバレ)までになんとか書き上げたいですね!万が一間に合わなかったらごめんなさい……!!

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